いっとき避難場所

日々是好日

家柄なんてもん

 

 

旅の途中、先祖の出身地を通り抜けた

 

曽祖父は地方の、大きな農家の出身であった。

村の塾みたいなところで頭角を現して、

皇族のしごとにたずさわる教育者となって、

まあえらい学者になった

母方のどっちの曽祖父もそんな感じだった。

その子供は全員東大を出た

子孫は当然そういうかんじにネットワークを作った

一方、わたしの父方は南の方のいわゆる

大名の子孫で爵位のある家である

父は若い時はずうっとむすっとしていた。

でも、本当はものすごいぼんぼん然としていて、数年前に脳卒中で倒れて子供返りしたときに、あまりに筋が良いというかよい患者だったので、この人は本当はものすごく育ちが良いのだと知った

それまでは全然知らなかった

 

なんだが。

…それがどうしたと思うのは

基本的にはわたしの母の兄弟も、わたしの弟もみんな結婚しなかった

教授になった人もそうでない人もいたけど

なぜか未婚だった

父は一人っ子だった。祖母の結婚相手はいろいろ大変な人だったらしい。

 

たぶんだが

曽祖父はものすごく優秀だったけど、いわゆる、名家みたいなものではない

今時関係ないという考え方もあるけど

結局、家柄というのは固まる

すごく根強い。

 

わたしが若い頃すごくもてたのは、もしかしたら、母方のその、優秀であるところの血のなすところではなくて

父方の方ではないかと思ったりする

母親は姑があまり好きではなかったから

わたしは父親の家の血だと言った

だけど、そっちの方が戦国時代から続いてるわけだから

苦労はいろいろあっただろうけど

強いんではないかと思う。

 

母方は突然変異的に優秀だったが、遺伝的に今ひとつ栄えなかったのかなと思う

 

そうして、

本家というのは、傍系があるからたぶんずうっと存続するのかもしれない

その裏にわたしんちみたいに、一家断絶に近いことになったり、突然変異みたいに現れては消えたりするような家があって

そういうふうにして社会は続いていくんだろうと思う